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🏠 ホーム › 第1部 ネットワークの基礎 › 04. スイッチとルータの違い

04. スイッチとルータの違い

このページは何?

NetPractice で毎レベル出てくる スイッチ と ルータ の違いを、 タコ足配線 と 郵便局 に例えて理解するページです。


このページで学ぶこと

  • スイッチ = 同じ町内のタコ足配線(全員同じサブネット)
  • ルータ = 町と町を繋ぐ郵便局(各口は別サブネット)
  • 「L2」「L3」という言葉の意味
  • どっちを使うかで設計が変わる

👀 一言で言うと

スイッチ ルータ
例え 🔌 タコ足配線 🏛️ 郵便局
繋ぐもの 同じ町の家同士 町と町
サブネット 配下は 全員同じ 各口が 別々
見るもの MAC アドレス IP アドレス
レイヤー L2(データリンク層) L3(ネットワーク層)

🆚 ホスト・スイッチ・ルータ — 3者比較

NetPractice の登場人物は ホスト・スイッチ・ルータ の 3 つだけ。 これを 1 表で押さえれば、各レベルで「誰が何を見て、何を跨げるのか」が即座に判断できます。

項目 🏠 ホスト 🔌 スイッチ 🏛️ ルータ
役割 データを送受信する端末 同じ町内をつなぐ箱 町と町をつなぐ箱
自分の IP 持つ(1 つ) 持たない 持つ(口ごとに別)
何を見る? 自分宛か判定 MAC アドレス IP アドレス
サブネット 1 つに属する 跨げない 各口が別サブネット
NetPractice の設定欄 IP / mask / gateway 設定なし 各口の IP / routes

押さえるべきポイントは 3 つ:

  • スイッチは IP を持たない — NetPractice の画面に設定欄もない
  • ルータは口ごとに別サブネット — 隣接する相手と必ず合わせる
  • ホストは1つのサブネットに属する — そこから出る入口が gateway

🔌 スイッチ (switch)

そもそも物理的にはどんな機械?

物理的な姿 — 横長の箱にたくさんの穴

スイッチは LAN ケーブルを挿す穴(ポート)がたくさん並んだ、平たい横長の箱。

┌────────────────────────────────────────┐
│ ▨ ▨ ▨ ▨ ▨ ▨ ▨ ▨  ▨ ▨ ▨ ▨ ▨ ▨ ▨ ▨ │ ← LEDランプ
│ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■  ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ │ ← LANポート
└────────────────────────────────────────┘
   1 2 3 4 5 6 7 8   9 …
  • 家庭用: 手のひらサイズ、4〜8 個の穴。数千円
  • 会社・データセンター: 横幅 48cm、穴が 24 個や 48 個並ぶ。ラックに何台も積む
  • 各穴(ポート)に LAN ケーブルを挿すと、その先の機器が同じネットワークになる

Google 画像検索で「switching hub」と検索すると一発で実物が見られる。

イメージで言うと: タコ足配線

スイッチ = LAN のタコ足配線

電源タップの「タコ足配線」と同じで、 1 本の元ケーブルを何本にも分ける 役割をする箱。

配下に繋がったパソコンは みんな同じ町内の住人。

flowchart TD
    S[🔌 スイッチ S1]
    A[A<br>192.168.1.10]
    B[B<br>192.168.1.20]
    C[C<br>192.168.1.30]
    S --- A
    S --- B
    S --- C

    style S fill:#FFE0B2
    style A fill:#E3F2FD
    style B fill:#E3F2FD
    style C fill:#E3F2FD

NetPractice での扱い: スイッチの配下は 全員同じサブネット(同じ IP 帯・同じマスク)。

スイッチの仕組み

  • MAC アドレス(ハードウェア ID、IP とは別)を見て転送する
  • IP アドレスは一切見ない(= IP の設定を知らない)
  • だから「同じ町の中」のやり取りしかできない(= 別の町に渡せない)

💡 ここでつまずく人へ — スイッチとルータの違い

スイッチ ルータ
見る情報 MAC アドレス(機器の固有 ID) IP アドレス
越えられる範囲 同じ町の中だけ 町をまたいで転送できる
NetPractice の設定 特に何も書かない route / gateway を書く

つまり「同じサブネット = スイッチで OK、違うサブネット = ルータが必須」 と覚えると NetPractice はぐっと楽になります。

MAC アドレス って何?

LAN カード(= ネットワーク機器)に物理的に刻まれた固有 ID。 例: aa:bb:cc:11:22:33。IP は変わるが MAC は基本固定。

L2 ってなに?

OSI 参照モデル(ざっくり)

ネットワークの通信を 7 層 に分けて考える国際標準。よく聞くのは下 3 層:

  • L1 物理層 = 電気・光ファイバー・ケーブル
  • L2 データリンク層 = 隣同士のやり取り(スイッチ、MAC アドレス)
  • L3 ネットワーク層 = 町を跨いだ転送(ルータ、IP アドレス)

スイッチは L2、ルータは L3。


🏛️ ルータ (router)

そもそも物理的にはどんな機械?

物理的な姿 — スイッチに似ているが口が少ない + アンテナや WAN ポート

ルータも LAN ケーブルを挿す穴が並んだ箱 だが、スイッチと違うのは:

┌─────────────────────────────────────┐
│   📡 📡 ← アンテナ(家庭用 Wi-Fi ルータ)│
│ ┌──────────────────────────────────┐│
│ │ WAN │ LAN1 │ LAN2 │ LAN3 │ LAN4 ││  ← 口が 2 種類
│ │  ■  │  ■  │  ■  │  ■  │  ■  ││
│ └──────────────────────────────────┘│
└─────────────────────────────────────┘
  • WAN ポート: 「外の町」へ繋ぐ口(プロバイダの回線を挿す)
  • LAN ポート: 「家の中の町」へ繋ぐ口(PC やスイッチを挿す)
  • 家庭用: Wi-Fi ルータとして売られてるあの箱がまさにこれ
  • 業務用: 横長の箱で、穴の数が多い。Cisco などのロゴ

Google 画像検索で「router cisco」や「home wifi router」で実物が見られる。

ポイント: ルータの 各口は別々のネットワーク(別の町) を担当する。 スイッチは全部の穴が「同じ町」だったのと対照的。

イメージで言うと: 郵便局

ルータ = 町と町を繋ぐ郵便局

「別の町に手紙を送りたい!」というとき、 まず 郵便局 に手紙を持ち込む。郵便局はそこから「次にどの郵便局に送るか」 を判断して 別の町へ転送。それがルータ。

flowchart LR
    subgraph town1 [町 1: 192.168.1.0/24]
      A[A<br>.10]
      B[B<br>.20]
    end
    subgraph town2 [町 2: 10.0.0.0/24]
      C[C<br>.10]
    end
    R[🏛️ ルータ<br>口1: 192.168.1.1<br>口2: 10.0.0.1]

    A --- town1
    B --- town1
    C --- town2
    town1 --- R
    town2 --- R

    style A fill:#E3F2FD
    style B fill:#E3F2FD
    style C fill:#FFF9C4
    style R fill:#F8BBD0

ルータの特徴

  1. 複数の口(インターフェイス) を持つ。各口が 別々の町 に属する
  2. 受け取ったパケットの 宛先 IP を見て「次にどの口から出すか」を判断
  3. 「次にどこへ送るか」を ルーティングテーブル という表で管理(次ページ)

ルータの各インターフェイスは別サブネット

ルータには通常 2 つ以上の口があり、それぞれ 別のサブネット に繋がる。 NetPractice でも R1, R2, R3 というインターフェイスが別の町に居るのが普通。

L3 ってなに?

L3(ネットワーク層)は IP アドレスを使って 町を跨いだ転送をするレイヤー。 ルータは IP を見るから L3 機器。


🔀 スイッチとルータの両方が出てくる典型パターン

flowchart LR
    subgraph LAN1 [町 1: 192.168.1.0/24]
      A[A<br>.10]
      B[B<br>.20]
      S1[🔌 スイッチ S1]
      A --- S1
      B --- S1
    end
    subgraph LAN2 [町 2: 10.0.0.0/24]
      C[C<br>.10]
      D[D<br>.20]
      S2[🔌 スイッチ S2]
      C --- S2
      D --- S2
    end
    R[🏛️ ルータ R]
    S1 --- R
    R --- S2

    style A fill:#E3F2FD
    style B fill:#E3F2FD
    style C fill:#FFF9C4
    style D fill:#FFF9C4
    style S1 fill:#FFE0B2
    style S2 fill:#FFE0B2
    style R fill:#F8BBD0
  • スイッチ S1 の配下(A, B): 全員 192.168.1.x/24
  • スイッチ S2 の配下(C, D): 全員 10.0.0.x/24
  • ルータ R: 左の口は 192.168.1.x/24、右の口は 10.0.0.x/24

🎯 NetPractice での判断基準

スイッチが見えたら即断

スイッチ配下の 全インターフェイス は 同じサブネット(同じ IP 帯 + 同じマスク) にする。

ルータが見えたら各口を確認

ルータの 各インターフェイス (R1, R2, ...) は別サブネット。 一方の口を設定するときは、繋がっている相手 と同じサブネットに合わせる。


⚠️ よくあるミス

スイッチ配下を別サブネットにする

スイッチの両側で違うマスクや違う IP 帯にすると 即通信失敗。 「タコ足配線の先は全員同じ町」と覚える。

ルータの両口を同じサブネットにする

ルータが 2 つの 別の町 を繋ぐのに、両側同じにしてしまうミス。 ルータ = 町と町の境界。同じ町内にルータを置く意味はない。


🎯 まとめ

  • スイッチ: 同じ町のタコ足配線。配下は全員同じサブネット。MAC だけ見る(L2)
  • ルータ: 町と町を繋ぐ郵便局。各口は別サブネット。IP を見て転送(L3)
  • NetPractice では「スイッチ配下は全員同じ」「ルータの各口は別」を徹底

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05. ゲートウェイって何? — 町の外に出る「玄関」